シ-マ出会い編

セルボとモ-ドは仲良しです。
はっきりいって、いつも二匹は一緒です。
それがいつからか周子の不安にかわっていきました。
どっちかがいなくなった時、残された方はどうするんだろう。せめてもう一匹いれば、緩和されるのでは?
そう考えた周子ちゃん、三匹目をかおうと密やかに決心する。
しかしこれがうまくはいかないもので、いざかおうと心にきめるとなかなか猫の話しはやってこない。たとえやってきても、いろいろ考えているうちに、よそ様にもらわれいってしまう。 でも、まあ焦ることはないのだし、いいかと思っていた周子の耳にこれまた朗報が!?
前の飼い主さんから「アメショ-を保護している。どうやら飼い猫だったらしいが、飼い主が飼い主が見つからない。誰か飼ってくれないだろうか」などというお話が!
翌日、早速飼い主さんのもとに向かう周子の姿がそこにはあった。

シ-マ(のちに周子そう名前をつけた)は、待っていた。
座ぶとんの上にぺたっと座って、周子を見た。
なんとも可愛い猫である。
輪猫と違い、顔もふっくらしている。そしてアメショ-特有のあのまだら模様。大きなお目目。
だっこすると大人しく抱かれている。
逃げない。人なつこい。
かわい〜。
ためしに周子は聞いてみた。
「お前、うちの子になる?」
うんうんとシ-マがうなずいたことを周子は見のがさなかった。
「それじゃ、貰っていきます」
そしてシ-マはうちの子になったのだ。


シ-マ、みんなと仲良くしよう編

喜びいさんでシ-マを連れ帰ってきた周子。
早速二匹の猫と御対面。きっと猫同士うまくやってくれるだろう。
そんな周子の甘い考えは一蹴されたのだ。
威嚇しあうセルボとシ-マ。シ-マは一歩もパスケットの中から出られず、その中からセルボとモ-ドを威嚇し続けたのだった。
当然シ-マはトイレに行くことも御飯を食べることも出来ない。
仕方なく御飯と水をバスケットの入り口に置くが、それでもシ-マは出てこない。
仕方ない、ここは周子がみんなの中をとりもつしかないのだ。
シ-マの入ったバスケットを頭の上におき、ベッドで寝ようとする周子。
しかし威嚇しあう声がしては、目がさめて、三匹をなだめなければならなかった。
それはとていも長い夜だった。
翌朝、目がさめてみると、シ-マはまだバスケットの中でうずくまっている。可哀想に一晩中トイレにいけなかったシ-マはバスケットの中にしいてあったおむつの上でおしっこをしていたのだ。
抱き締めるとシ-マは安心したように周子の腕にしがみついてくるではないか。
これではいけない。
その日の十時すぎ、近所のドンキホ-テにゲ-ジを買いに行く周子の姿があった。

ドンキでゲ-ジを買ってきた周子ちゃん。早速シ-マの為に組み立てて、その中にシ-マをいれ、御飯とお水とトイレも入れた。
これで準備は万端である。
その日のお仕事は夜勤。
ゲ-ジの中にシ-マをいれて、扉をしめて、出勤しようとした。
が、ゲ-ジは狭い。一晩この中に閉じ込めておくのも考えものである。そこでゲ-ジの扉は開けて、出勤していくことにした。
仕事をしていても、シ-マが気掛かりな周子は翌日、すっとんで帰ってきた。そして猫部屋を見てびっくり!!
ゲ-ジの中にいる筈のシ-マが部屋の中を走り回り、狭いゲ-ジの中に先住人がいたのである。
立場逆転か!?
どうやら一晩のうちになんとかうまくいったようである。
仲良く寝たりはしないもののの、威嚇することはなくなったのだ。
しかし、周子の苦労はまだまだ続くのである。


シ-マ脱走編



その夜は、というよりも夜中になっていましたが、周子宴会クラブのみんなで周子宅にやってきました。勿論三次会の為。
みんなで楽しく宴会の最中、その辺をふらふらと歩いていたはずのシ-マの姿がない。
窓は全部しまっているし、外に出ていくはずもない。おかしいな、と思ってトイレに行くと、なんとトイレの小窓があいている!!
周子はトイレの窓をあけることはしない。
もしや・・・と思って回りの人々を訪ねると、「あ、俺、開けた」などとのんきに言うやつがいるではないか。
早速お外に飛び出した周子ちゃん。
しかし夜中である。
あたりは真っ暗である。
「シ-マ」
と、周子は呼んでみた。
にゃ-、と確かにシ-マの泣き声。しかし姿は見えない。
「シ-マァァァ」
もう一回呼んでみた。
にゃ-と泣き声。
こえはどうやら周子の頭の上から聞こえてくるようだ。慌てて二階への階段をのぼろうとすると、シ-マが階段の途中で座っている姿が見えた。
にゃ-。
周子を呼ぶように鳴くシ-マ。
どうやらのぼったのはいいけど、おり方が分からなくなったらしい。
しかし侮りがたしトイレの小窓。


シ-マ脱走編2



新しい新居にも慣れ、楽しく生活する周子と猫ぽんたち。 彼女たちは、周子が煙草を吸うとき、一緒にバルコニーへ出て遊んだりする。
もちろん、煙草を吸っているごくわずかな間のみ。
その日もシーマをバルコニーに出して、煙草を吸っていた。
さて、すい終わった周子は、早速シーマをつれて部屋の中に戻ろうとした。が、シーマがいない。
狭いバルコニーの中、どこを見ても、いない。
さーっと、血が引いていく音を聞く周子。
「シーマ、シーマちゃん。シーマ」
バルコニーの下を見たり、部屋の中を見たりする。が、シーマはいない。
もしや隣へ行ったのでは。
そう思って、両脇のバルコニーを覗く。
右隣は、綺麗に花なんぞさかせている。左隣はいうと、まるでごみためのように汚い。いろんなものが無造作においてある。シーマがいたとしても、見えない。
「シーマ、シーマちゃん」
またまたよんでみる。するとゴミの中からシーマが顔を覗かせている。
急いで、隣のうちのインターフォンを鳴らすが、生憎留守のようである。
仕方なく、バルコニーに戻り、再度名前を呼び続けた。
そのとき、周子の右手にはみんなの好物モンプチがあった。
モンプチを小さく投げては、名前を呼ぶ。
シーマはちょっとづつ近づいて来る。
さあ、もう一歩!!というところで、またまた後ろに下がってしまう。
「シーマ、あんたのママはあたしよ。あんたのおうちはここよ」
などと呼びながら、必死である。これ以上遠くに行かれては困るのだ。
何度もモンプチを投げて、おびき寄せていく。
「シーマ、おいで」
えいっとばかりに投げたモンプチに引き寄せられ、シーマがバルコニーの柵の上に立ったところを、思い切り抱きしめてゲット。
シーマは脱が好きな子だということを、あらためて再確認した事件だった。

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