モード、風邪をひく編


ちょっとおかしいと気がついた一日目。
なんだかよだれがたくさんでてる。
しかも、色つき。赤っぽいような、茶色のような・・・。
でも、食べるものはしっかり食べ、しっかり遊んでいる。
元気はある。
フーガがやってきたので、ストレスかなあ、と様子を見ていた。 が、どうにもおかしい。
仕方なしに獣医さんにつれていくことに。
事情をいろいろ説明。
「やはりストレスですかねえ。後はこんな時期だから毛玉かなあ。元気もあって、食べているなら、胃薬と毛玉薬を出しますので、様子をみてくださいね」
後になって、これが獣医さんの恐るべき罠、と周子は気付くのであった。


獣医さんよりも、ママ編

翌日になり、元気もなくなり、ご飯も食べなくなったモード。
口の周りには、やはり茶色の涎がたくさん。
これはおかしい。
すぐに病院に行こうとしたが、あいにく仕事だったので、仕方なく旦那に頼んで仕事にいった。
するとすぐに職場に電話があった。
「モードがバスケットの中に入ってくれないんだよお」
ばか、役立たず!と旦那をののしってから獣医さんに電話をかけた。
そういうことなら、すぐに連れてきて欲しいと言われたのだが、そんな日に限って帰してくれない!
しかもそんな日に限って、獣医さんは六時までしかやってない。
とにかくぎりぎりまで待ってもらって、仕事から家に帰ると、
モードがぐったりと横たわり、口の周りは茶色の涎だらけ。 もう一刻の猶予もならない。
すぐさま獣医さんに連れて行くと、
「やっぱりストレスの胃炎でしょうかねえ」
と、再度言われた。
薬だって飲んでるし、そんなわけがない。
だいたい薬飲んでるんだから、昨日よりもよくならなきゃおかしいじゃないか。
そのとき周子の頭には胃穿孔か胃潰瘍の文字が浮かんでいた。
口の真彫りについているのは、吐き出せない血液だ。
胃炎で通そうとする獣医さんに周子は言った。
「いつもと様子が全然違うんだから、もうちょっとなんか検査してください。
今、できることを、今してください。胃炎じゃありません。
せめてお腹のレントゲンを取ってください」
そこまで言ってようやっと熱を測ると四十度近い熱があった。
しかもお腹のレントゲンはガスがたまっていて、真っ白で食べ物もうんちもない。
ほら見ろ。
これのどこが胃炎だ、といいたいのを我慢した。
そのとき周子は思った。
獣医さんはたくさんの猫さんを見ていて、病気のことはよくわかっているのかもしれない。
でも、毎日見ている周子のほうが、モードのことはよくわかっている。
あそこで食ってかかってよかったです。
やっぱり最後は獣医さんより、ママの眼力と気持ちよねー、と思うのであった。


そういえば・・・編

とりあえず、水分補給と抗生物質の点滴をし、ガス抜きの薬を飲ませてもらって帰宅した。
でも、元気はやはりない。
食べ物も食べない。
仕方なく、次の日も獣医さんに行くことに。
翌日は、旦那がバスケットに入れるのを成功したので、連れて行ってもらった。
もう一度レントゲンを取ると、ガスは抜けていて、熱も下がってきたとのこと。
ここでようやっと風邪と診断された。
その日も同じく点滴と抗生物質、飲み薬を貰ってきた。
その夜、モードはやっと少しご飯を食べてくれた。
猫缶をスプーンに二さじほど。
でも、久しぶりにご飯を食べてほっとした。 後は飲み薬を五日間続けて、ようやっと完治!
完治してから思い出した。
風邪をひく一週間ほど前、モードを風呂に入れていた。
もう二度と風呂には入れないと周子は固く誓った。


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